上司と話をしていたり、親と話をしている時に質問されることって多いと思います。どうやっても、どう答えても叱られるわけですから正直に答えて嵐が過ぎ去るのを待つ方が賢明なのかなとも思います。
どう答えても叱られる質問のパターンって把握していると、自分の心構えにも有効だったりしますから覚えておいても損は無いのかなと思います。
イエスでもノーでも怒られる質問
例えば、このままでいいと思ってるの?
仕事で上司に進捗を報告するときに、あんまりいい報告ができなかった場合に言われることがあると思います。上司としては、臨んだ結果に近づくように部下に知恵を出してほしいのだと思いますが、部下からの切り返しでは上司も怒りが出てくることもあるでしょう。
「このままでいいと思ってるの?」と聞かれたときどう答えるでしょう?
「このままではだめだと思います」と返事をすると上司から「じゃあなんでやらないの?」と叱られる。
「これでいいと思います」と返事をすると上司から「これじゃダメなんだよ」と叱られる。
上司によってはそこからどうやったらできるようになるかを話し合ってくれますが、叱責だけで終わることもあります。
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例えば、部屋は片づけたの?
これは親から言われることが多いと思います。子どもにも無意識に使っていることもあるでしょう。
子どもながらに「ちゃんと片づけたよ」と答えると、「ここが汚れている」と叱られ
「まだやってない」と答えると「早く片付けなさい」と叱られる
どう答えても片づけるという行動へ導かれているわけです。これをいいから片付けなさいと怒鳴り散らすと聞く方も身構えてしまいますからね。親が子供に考えさせるような質問をして、子は実際に考えて行動する。
ダブルバインドにしないように
どう答えても否定されるようなやり取りをダブルバインド(二重拘束)というようです。
上司や親という上の立場の人がどう答えても叱られるような、逃げ道のない質問ばかりしていると、受ける部下や子どもは身構えてしまいます。
もしかしたら身に覚えがあるかもしれませんが、例えば職場で「どうして相談しなかったんだ」と叱られたから、上司に相談に言ったら「いちいち相談するな。自分で考えろ」としかられ、挙句の果てに「やりたいようにやっていいが、失敗するな」と言われるわけです。相談したら怒られ、相談しなくても怒られ、なんと最後には失敗するなと言われるわけです。
もはや何をすればいいのかわからないですよね。上司に対しては不信感が募り、何を相談しても取り合ってくれない、何をやっても否定される。そんな日々が続くわけです。
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ダブルバインドが続くと考えない行動しない人間ができる
ダブルバインドが続くとされた側は常に相手の顔色を窺うようになります。否定されるのが怖いので、上司や親の命令でしか行動ができなくなってしまうのです。
まとめ
この手の質問を受けた時は「こりゃどう答えてもダメなパターンだ」と割り切って怒られる体制に入ります(笑)。と同時にやり方がうまいなと感心しています。相手に対して質問することで方向性を定めているのですからね。
一方的に怒鳴り散らすのではなく、命令するのではなく、質問することで方向性を定めていく。
これができると相手の意志も加わって行動が起きるので争いになることも防げますよね。
自分が完璧に結果を出していればそもそもこんな会話にならないとは思いますが、質問される側としては、実際の結果(嘘つくわけにはいかない)と質問の内容から「あっこれは何言っても怒られる」と覚悟を決められたりしますからね。
ただ、誘導するための質問なのか、ダブルバインドで相手を苦しめる質問なのかで受け手の苦痛度合が大きく異なりますので、使う方は注意しないといけませんね。
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