仕事を覚えるには若いころからやれることをたくさんやった方がいいです。元気ややる気で周りの人が許してくれるのです。年を取ってくると元気だけでは乗り越えられない壁が出てきます。周りの上司や先輩を見てみるとなんとなくわかりますよね

若いうちは遊んだ方が良いとか、若いうちに仕事に打ち込んだ方が良い、結婚は早い方がいいとか様々な意見がありますよね。私も周囲の人には多くの意見をもらいました。どれが正解というわけではないのでしょうが、同じ「若い時」にやっておいた方がいいことが多いのでしょう?

これには人生においても適齢期があるということです。適齢期というと旬な時期という意味ですが、若い時は何をやるにもタイミングがいいということですね。早く始めるとその分知識や経験値も増えていきますので、なんでも若いうちにやるというのが多くの人の意見となりそうです。

仕事をする上での適齢期

高齢化社会伴って退職する年齢も徐々に上がってきています。一度退職した後も再雇用の道を選択する方法もありますので労働できる年齢は上がってきていますよね。ただ、適齢期という意味で考えると、仕事をする上での適齢期とはいつになるのでしょうか。

適齢期 それをするのにふさわしい年頃

と考えると、仕事のレベルによっても異なるかもしれませんね。部長になる適齢期もありますし、課長になる適齢期もあります。もちろん新人として下積みを行う適齢期もあるでしょう。20代30代の場合はこの適齢期は新人として下積みを行う適齢期になる場合が多いです。この適齢期に仕事に関する知識・経験・技術を身に付けて、それをベースに今後の仕事を続けていくのです。

20代30代の例にはなりませんが、スポーツ選手は10代などの幼いころからその競技の技術や経験、知識を身に付けて、それを基礎に仕事をしていきます。つまり、幼いころの基礎となる技術や知識で残りの競技人生を働き収入を得ているのです。どんなに有能で身体能力が高い選手であったとしても10代の頃に全く運動をせず20代後半くらいから練習を開始したとしても、その才能を活かすことはできないでしょう。本気で取り組むべき適齢期を逃しているのです。

会社員にも同じことが言えそうですね。新卒で働き始めたとして、高卒で18歳、大卒で22歳です。仕事の基礎を作るには最初の10~20年の間にどのように仕事に取り組んできたかが重要になります。この最初の10~20年間が仕事における適齢期になりますね。一番仕事を覚えて、実力が伸びる時期となります。

頑張り次第は思うようにいかない現実

仕事には年齢は関係なく、本人の頑張り次第だと言われそうですね。その意見自体には賛成です。年齢というよりは学び続ける、働き続ける姿勢があれば年齢というハンデはいくらでも越えられます。ただ、身に付けた後の年月の残りを考えるとやはり早いうちに旬な時期のうちに行った方がいいでしょう。

世間様は年齢を一つの区切りとして見ています

例えば10代の頃を思い出してみましょう。

この頃はおそらくリーダーシップの教育や知性を磨くという訓練をしていないはずです。当然、生まれ持ったセンスを個性として活かしてリーダーシップを発揮したり、周囲に尊敬されるような行動をしている人がいたはずです。

次は20代の頃を思い出してみましょう。

働き始めて間もなく、右も左もわからない、どこに何がしまってあるかもわからないような状況から仕事をスタートします。この場合は元気の良さ、威勢のよさ、時には生意気なことを言ったとしても評価されたりします。そこには必ずしも実績が伴いません。ミスをしても笑って許してくれることも多いでしょう。

では30代はどうでしょうか?

いままでの積み重ねで評価が決まってしまいます。30代になったその時から周囲からはもう新人じゃないんだからという無言の圧力がかかりはじめます。これは転職して新しい職場に入ったとしても同じです。30代になると20代のような元気や勢いだけでは周囲の評価は得られません。むしろ元気や威勢の良さだけでは仕事のレベルの低さをカバーすることはできなくなるのです。そのうち、あの人は威勢はいいけど仕事ができないと思われると徐々に距離を置かれてしまいます。

40代ではどうでしょうか?

40代になると決定権や決裁権が与えられ、会社の中では徐々に現場から管理者側へシフトしていくことになります。この時期は人を育てていく時期になります。多くの後輩や部下を抱える時期です。このような年代の人に「君は元気がいいな」と言う取引先は存在するのでしょうか?取引先も自分よりも年下の担当者に変わっていく時期です。その相手に元気ややる気をアピールしてどう思われるでしょうか?

元気ややる気が通用するのは20代まで

年齢で世間様からの評価に区切りがされる以上、それを覚悟して生活していかなくてはなりません。

いかにして、若いうちに積み上げていくべきなのでしょうか?

①行動

仕事に対してどれだけ関わってきたか、自分には関係ないと思っても首を突っ込む積極性があったのか。そして、どのように失敗してきたか、その失敗をどのように対処してきたか。肝を冷やす思いや経験があったか。経験は行動を伴わせないと磨くことができません。

②知識

自分の中に情報量がどれだけ蓄積されているか。本を読んできたか。その本はどのようなジャンルなのか。どのような人と出会い刺激を受けてきたか。人と交渉や議論をしているのか。

③態度

素直に接してきたか。嘘を付いていないか。周囲に不快感を与えていないか。

大きく分けるとこの三つでしょうか。このすべてをバランスよく同時進行で高めていく必要がありますね。知識量が豊富であっても行動が無ければ頭でっかちであり、行動力が高くても態度が尊大であれば周りの協力は得られません。いかに謙虚な人であっても何も知らなければ仕事を頼むことはできません。
元気や威勢のよさだけで通用する20代のうちに、自分の経験値を増やしていくのです。この期間がプロとして扱われる30代、管理者とみられる40代の基礎となるのです。

まとめ 若い時の経験が自分を形成する

若い時はどうしても遊びたいです。20代となると体力は十分ありますし、仕事もつまらなければ遊びに出たくもなりますよね。ですが、この若手と言われる時期にさぼったり逃げてばかりいると、30代40代になっときにそのツケを払うことになります。これは昇進昇給できなくなったり、あるいはリストラという結果にもなるかもしれません。上記のような積み上げをこつこつとこなして、自分の中に経験という資産が着実に貯まっていくのです。具体的には、同僚が手を出せない難しい仕事に挑戦してみたり、面倒な仕事を引き受けるなどを行うことです。単純で誰でもできるような仕事ではなかなか経験値は貯まりません。

この時ちょっと損な気分になるかもしれません。難しい仕事をしても同僚とお給料は同じだからです。難しい仕事ですから失敗はしますし、上手くできてもなかなか評価に繋がりませんが、自分の中に経験という資産が積みあがっていきます。これを上記の①~③を意識しながら行っていくと、将来の差が広がっていくのです。経験値も複利で増えていく資産のようなものです。