大学に行く際に奨学金(日本学生支援機構のあれ)を利用する人って多いと思います。というか秀秋が学生だった頃にも周囲に結構いました。国公立だったこともあり実家にお金がない人も結構います。
奨学金って結局は学生ローンだから、返済義務があるわけですよ。秀秋も現在進行形で返済中です。
借りている金額にもよるけれど卒業して少しすると250万円~400万円近くの返済がスタートする人もいるでしょう。秀秋は400万円の方でした。高校から利用している人はもっと大きいですよね。
借金を投資と考える意識
奨学金制度の意義や返済できない問題はここでは触れません。ここでは今現在学生の人やこれから奨学金を利用しようと考えている人にこういう考え方もあるんだなって思ってもらえればと考えています。
奨学金って借金ですよね。これはわかると思います。
そもそも借金ってどういうときにするものだと思います?
「お金がないとき」ですよね?では、お金がないときってどういうときですか?
「やりたいこと、欲しいものがあるけれど、手持ちにお金がないとき。」
でしょうかね?やりたいこともなくとりあえず手持ちを増やしたいって時に借金する人はいないでしょう。そもそも、意味もなくお金を借りるってことは基本的にできません。超財務状態がいい会社が銀行からなんでもいいので借りてくださいと付き合いで借りるくらいじゃないとできません。
ではそのやりたいこと、欲しいものって必要なものなのでしょうか?
もし、一瞬の欲望を満たすためのものであれば、それは借金してまで必要なものなのか考えないといけません。借金してまで浪費できるほど今の時代豊かではないでしょう。
そして、その必要なものやことって、それを手に入れてから将来にわたって自分にメリットがあることなのでしょうか?
奨学金の例でいえば、200~400万円近い借金をしてまで手に入れたい経験や学歴ですか?それは借金以上のメリットを自分にもたらすものでしょうか?
長期的に考えて、借金以上の収入を得ることができるのであれば、それは立派な投資なのです。
例えば
大学って4年間は漠然としているので資格試験で考えてみましょう。
資格試験で有名なところだと公認会計士とか税理士とかありますよね?今回はこういった士業を例に考えてみましょう。(有名だから例にしているだけで特に深い意味はありません)
有名な資格予備校に通うのに年間30万円かかるとします。でも1年間必死に勉強して無事に合格できたとしましょう。そうすれば年収が300万円上がると考えると、この時点で270万円はプラスになります。しかも、次の年も収入は下がりませんので、翌年以降は300万円の収入アップが確実なものになるのです。この30万円が借金して払ったものだったとしても、借金分以上のプラスを手に入れているのでこの借金は有効だったと考えることができます。当然、一回で合格すればの話ですけれどね。
大学4年間の投資回収を考える
では奨学金で借りた分の投資回収って何でしょうね?4年間いっぱい勉強することでしょうか?たくさんバイトして経験を積むことでしょうか?留学や部活やサークルなどもありますよね。そのどれも正解だと思います。
そのあとで、就職でも独立でもいいのですが、生涯年収をある程度期待できる仕事をするというのが、一番わかりやすい回収策かなと思います。
単純にいい仕事に就くためには、その仕事に就くための実力を身に着けておかないといけません。それが資格なのか、コミュニケーション能力なのかは仕事によって様々だから、自分の漠然とした適正ってのもそれまでに見つけておかないといけない。
ここで、一つ前提条件から検討しないといけないことがあります。
そもそも奨学金借りてまで行くような大学なのかどうかです。
ここは正直、超重要です。最近は特に大学の存在意義も研究機関ではなく就職予備校と化していますからね。大学も就職率を売りにしている大学も多いです。大学という教育機関に奨学金という借金をしてまで投資するのですから、それを確実に回収できるようにしないといけません。
奨学金借りてまで、名前を書けば入学できるようなところに入る意味は全くないです。そこに入るくらいなら専門学校に入った方が実益になります。今は、学生人口が減っていますから、大学も必死です。特に地方は。ただ、依然として都心の大学は人気があります。それがどんなに低レベルな大学だったとしてもです。
上京したいから、どこでもいいから都心の大学に入りたい。でもお金が無いから奨学金使っちゃおうっていうのは、投資ではありません。4年間の欲望を満たすために行くのだから浪費ですよ。結局4年間何もせずに借金だけが残ったのでは時間もお金も損しているだけ。
厳しいこと言っているようですが、そうは思いません。奨学金使ってまで大学に行きたいのなら、それ相応の努力が必要になります。実家にお金が無くて奨学金借りないといけないってのは、受験を意識し始める高校3年生序盤くらい(人によってはもっと早いでしょう)から親と話し合いがあるでしょうし、その時にわかるはずです。だったら、受験までの残された期間で奨学金を有効利用できる入試先レベルに引き上げる努力をしないといけません。それが危機感ってものだと思います。
お金が無いと大学に行けないって言われそうですが、そうではありません。そのための奨学金です。ですが、大学に行くのであれば、その学費は自分への投資です。その意識が無いと奨学金を借りて卒業しても、投資回収はできないでしょう。
お金が無いから、貧乏だからって人はより一層努力しないと、特に日本では逆転することは難しいです。そのための制度としての奨学金は、自分への投資です。投資は回収しないといけません。
せっかくの投資ですから。自分で自分に出資するわけです。もっと危機感持って必死になってもいいのではないでしょうか?