【令和6年度】法人税法・酒税法 同時合格体験記|勉強時間・予備校・当日の戦略まで公開
同時受験を決めた理由
税理士試験の中でも、法人税法は最難関クラスの大型科目。
一方で、酒税法は学習範囲がコンパクトで、短期集中での合格も可能とされます。
私は「短期間で5科目を揃える」という目標のもと、令和6年度に法人税法・酒税法・固定資産税の同時受験を選択しました。その結果、法人税法・酒税法に合格、固定資産税は不合格となりました。
勉強時間とスケジュール
- 法人税法:1,300時間(9月~本番まで)
- 酒税法:800時間(2年がかり)
- 固定資産税:500時間(1月~本番まで)
- 合計:約2,600時間
平日は1〜2時間、休日は4〜6時間を確保。
また、娘の誕生に伴い1月から8月まで育休を取得できたため、妻や家族の協力を得てほぼ勉強に専念できました。
法人税法の学習法とスケジュール
学習スケジュール
- 9月〜12月:基礎マスターコース+基礎問題演習(TAC)
- 1月〜4月:上級コース、理論暗記・計算反復
- 直前期:答練をひたすら解く+理論暗記
※不安解消のため、大原の模試パックも購入
学習スタイル
- 教材:TAC通信講座+模試(大原)
- 問題演習:答練は満点が取れるまで繰り返し(5〜8回)
- 理論暗記:毎日音読+手書き暗記。疲れたらタイピングで補助
特に直前期の答練は「時間内に終わらない量」が出題されます。相当しんどいですが、そこで耐え抜くことで本番対応力が鍛えられました。
酒税法の学習法とスケジュール
学習スケジュール
- 1年目:速習コース(TAC)→ 判定問題・計算パターンの理解不足で不合格
- 2年目:上級コース(TAC)→ 理論マスターを徹底暗記、答練中心に実戦形式で訓練
学習スタイル
- 教材:TAC(テキスト・答練)、模試は大原を購入
- 勉強法:判定問題の完答・計算の精度重視
- 反省点:結局2年・約1,000時間を要しましたが、「合格できれば良し」と割り切りました。
固定資産税の学習法
- 教材:予備校テキスト・答練中心
- 計算:パターンが決まっているため精度重視
- 理論:例外規定の暗記が不足し、失点につながる
固定資産税は「満点勝負」の世界。1つのケアレスミスや暗記漏れが命取りとなります。
試験当日の印象と戦略
法人税法
- 戦略:計算優先(70分)、残り時間で理論
- 本番:粉飾決算問題(Cランク)は捨て問に。計算で8割以上得点できた手応えあり。
酒税法
- 戦略:計算で確実に得点し、理論は時間配分重視
- 本番:判定問題はすべて正解。理論も時間内で書き切れた。
固定資産税
- 戦略:計算満点狙い
- 本番:ケアレスミス+理論の例外規定を落とし不合格に。
合格したときの気持ち
予備校の自己採点で合格を確信していましたが、合格通知を見たときの感情は**「嬉しい」より「ホッとした」**でした。
一方で、酒税法は2年がかり、固定資産税は不合格。「一発合格できるとは限らない」という試験の厳しさを痛感しました。
法人税法・酒税法・固定資産税を振り返って
- 法人税法:理論・計算の量は桁違い。ただし計算は独立論点なので得点しやすい。
- 酒税法/固定資産税:範囲は狭いが満点勝負の世界。1つの失点が致命傷。
同時合格の要因
- 勉強時間をしっかり確保したこと
- 理論暗記を逃げずに徹底(音読・手書き・タイピング)
- 答練や模試で実戦力を磨いたこと
まとめ
- 令和6年度、法人税法と酒税法を同時合格(固定資産税は不合格)
- 勉強時間:約2,600時間
- 法人税法:大型科目突破で「壁」を越えた感覚
- 酒税法:2年・約1,000時間の積み上げで合格
- 合格要因は「勉強時間確保」「理論暗記徹底」「答練で実戦慣れ」
- 本番戦略は「計算優先、理論は書けるところから」
大型科目を突破した安心感はありつつも、同時に「まだ道半ば」という気持ちで次年度の挑戦へつながりました。
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